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コラム「FATF勧告24(法人の透明性、受益者)改訂のためのパブリックコメント募集」を掲載しました。 


FATFでは、現在、法人の透明性、受益者(Beneficial Ownership)に関する勧告24ついて、改訂を検討しています。ホームページ上では、いくつか論点を挙げて、パブリックコメントを求めています(2021年8月20日〆切)。 

 

Revisions to Recommendation 24 - White Paper for Public Consultation 

https://www.fatf-gafi.org/publications/fatfrecommendations/documents/white-paper-r24.html 

 

受益者(実質的支配者)の特定については、多くの金融機関、特定事業者において、大きな課題になっているかと思います。FATFでは、まだ改訂内容は決まっておらず、このパブリックコメントなどを踏まえて改訂を検討していくようですが、このパブリックコメントの内容を確認し、FATFがどのような部分を課題と感じていて、対応強化を考えているかを知ることは、今後の実質的支配者の管理に役立つかと思います。 

 

以下、FATFが挙げるパブリックコメントの論点です。 

 

海外法人に対するリスクベース・アプローチ 

1. 国は、国内で設立された全ての種類の法人(現在の要求)と、少なくとも一部の外国で設立された法人に対するMLとTFのリスクを評価し、そのリスクを管理・軽減するための適切な措置を取るための方策を適用することを要求すべきか? 

2. 何がその国との十分なつながりを構成するか?国はどのようにして、外国で設立された法人がその国との十分なつながりを持っているかを判断すべきか?「十分なつながり」に代わる基準はあるか?外国で設立された法人の識別とリスク評価に関して、どのような実務上の問題があるか? 

 

受益者(Beneficial Ownership: BO)情報の収集に関する多面的なアプローチ 

3. 

(a)BOレジストリ(登録簿)の主なメリットとデメリットは何だと思いますか? 

(b)企業、金融機関、DNFBP が保有する BO情報など、レジストリの代替アプローチとその主なメリットとデメリットは何ですか? 

4. BOレジストリが十分で正確かつ最新のBO情報を所轄官庁が利用できるようにするために、規制当局が果たす重要な機能と役割は何か?BO情報がBOレジストリに保持されている場合と、レジストリに代わるアプローチ(例:企業、金融機関、および DNFBP に保持されているBO情報)では、違いがあるか? 

5. BOレジストリに開示された BO情報の正確性はどのように確認されるべきか。 

6. BO情報が適切、正確かつ最新であることを保証するために、民間部門が果たすべき役割があるとすれば、それはどのようなものか。民間企業による既存のレジストリの利用から、どのような教訓を学ぶべきか。 

7. 管轄官庁のために適切で、正確で、最新のBO情報を持つという目的を達成するには、どのような効果的なメカニズムがあるか(BOレジストリは別として)?当局が金融機関および DNFBPにBO情報の保有を頼るためには、どのような条件が必要か?義務を負う主体がCDDの一環として保有するBO情報は、この点でどのように活用できるか。 

8. 犯罪者に利用される可能性のある抜け道を作らずに、低リスク企業におけるコンプライアンス負担をどのように軽減できるか? 

 

十分で、正確で、最新の情報 

9. BO情報の検証(verification)には誰が役割を果たすべきか?不一致報告に関するフレームワークはどの程度有効か?正確さとコンプライアンスコストのバランスをとることができる、可能な検証アプローチは何か? 

10. BOレジストリ(存在する場合)は、BO 情報の検証にリスクベースのアプローチをとるべきか? 

11. 開示されたBO情報は、どの程度の頻度で更新または再確認されるべきか(例:毎年、変更後一定期間内)? 

 

情報へのアクセス 

12. BOレジストリ又はその他のメカニズムへのアクセスは、国内の(AML/CFT)管轄当局を超えて(例えば、金融機関及び/又は DNFBP のような AML/CFT 義務を負う主体に)拡大すべきか。 

13. BO情報へのアクセスから生じる、プライバシー、セキュリティ、BO 情報の悪用の可能性に関する懸念に対処するために、どのような措置をとるべきか。 

 

無記名株式とノミニーの手配 

14. トレーサビリティーのない新しい物理的な無記名株式の発行を禁止すべきか? 

15. 既存の物理的無記名株式を固定化または転換すべきか? 

16. ノミニー手配に関して、ノミニーディレクタやステークホルダーにステータスの申告を求めることのメリットとデメリットは何か。同じレベルの透明性を提供する同等の代替手段はあるか? 

 

このパブリックコメントを経て、どのような改訂がされるのか、今後も追っていきたいと思います。

以上

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